部屋にアンリ・マティスのポスターを飾りたいけど、どの代表作を選べばいいか迷っていませんか?
こんにちは!「アートをもっと身近に」をコンセプトに、多くのアート作品を取り扱っているArtgraph.店長のマツムラです。
偉大な芸術家マティスの作品は、色彩や構図がシンプルながらも奥深く、そのアートポスター選びは、作品の背景や「何がすごいのか」を知ると、もっと楽しくなりますよ。
この記事では、マティスの人気代表作をランキング形式で10作品ご紹介するとともに、彼の芸術の「すごさ」をわかりやすく解説します。読み終わる頃には、あなたも自信を持って飾るべき一枚を選べるようになっているはずです。
この記事を読むメリット
- マティスの人気代表作ポスターの人気ランキングTOP10がわかる。
- マティスが「野獣派のリーダー」「切り絵の魔術師」と呼ばれる理由がわかる。
- Artgraph.の高品質なアートポスターで、部屋を格上げする方法がわかる。
アンリ・マティス代表作ポスターランキングTop10!
ここからは、Artgraph.の販売データや世間の評価を元にした、アンリ・マティスの代表作ポスター人気ランキングTop10を発表します。
どの作品もマティスの才能が光るものばかりです。さっそく、第1位から見ていきましょう。
- 第1位:帽子の女
- 第2位:緑の筋のあるマティス婦人の肖像
- 第3位:青い裸体(ビスクラへの想い)
- 第4位:赤いハーモニー
- 第5位:赤のアトリエ
- 第6位:ダンス
- 第7位:生きる喜び
- 第8位:金魚
- 第9位:紫のコートを着た女性
- 第10位:王の悲しみ
第1位:帽子の女

堂々の第1位は、マティスを一躍有名にしたフォーヴィスム(野獣派)の傑作です。
1905年のサロン・ドートンヌに出品され、当時の保守的な観客に大きな衝撃を与えました。この絵を見た批評家が、まるで「野獣の檻の中にいるようだ」と評したことから、「フォーヴィスム」という言葉が生まれるきっかけとなった、美術史において非常に重要な作品です。
妻であるアメリーがモデルですが、マティスは伝統的な色彩や光の表現を完全に無視し、感情を爆発させるかのような強烈な色を用いました。特に顔の緑色や帽子の周りの黄色、ピンクといった色は、現実にはありえない、内面的な感覚を表現するための色です。塗りっぱなしのような粗い筆致が、かえって作品に原始的で力強いエネルギーを与えています。
この作品は、色彩を現実の再現から解放したという点で、マティス芸術の「すごさ」を最も象徴していると言えます。
この作品のアートポスターは、部屋に飾るだけで圧倒的な存在感と活力を放ちます。モダンなインテリアの主役として活躍するのはもちろん、アートに詳しくない方でも、この強烈な色彩の魅力に引き込まれること間違いなしです。
第2位:緑の筋のあるマティス婦人の肖像

こちらもフォーヴィスム時代を代表する肖像画です。
「帽子の女」と同時期に描かれた妻アメリーの肖像画で、写実的な表現を完全に放棄しています。顔の中央に引かれた太い緑色の線は、光が顔の側面から当たった際の影を表現したものですが、マティスはそれを写実的な茶色や灰色ではなく、最も目立つ緑色で表現しました。これは、色が持つ感情的な効果を優先し、現実の見た目にとらわれないという、マティスの革新的な姿勢を示しています。
背景に使われた紫やオレンジ、そして帽子の鮮やかな補色(反対色)の組み合わせが、画面に強い緊張感と装飾性を生み出しています。当時の常識では受け入れられがたい表現でしたが、この作品によってマティスの「色彩の魔術師」としての地位が確固たるものになりました。
この大胆な色使いは、現代のインテリアとしても非常に魅力的です。強い色彩の組み合わせは、シンプルでモノトーンな空間に飾ると、最高のアクセントになります。Artgraph.の高品質なアートポスターなら、この鮮烈な色彩を忠実に再現できます。
第3位:青い裸体(ビスクラへの想い)

マティスがアルジェリアのビスクラへの旅行で受けた異国情緒からインスピレーションを得て描かれた作品です。
裸体の女性が異国風の植物に囲まれて横たわる姿は、穏やかでありながら、強い生命力を感じさせます。この作品の最大の特徴は、女性の肌が鮮やかな青色で塗られている点です。これは、後のマティスが切り絵のモチーフとして多用する「青」の原点とも言える色であり、色彩を単なる肌の色ではなく、形態を際立たせるための色として使っていることがわかります。
女性の姿は、簡潔で力強い輪郭線によって描かれており、この線の表現こそが、マティスの卓越したデッサン力の証です。一見シンプルに見える線の中には、女性の肉体の構造が的確に捉えられています。また、背景の植物の装飾的なパターンも、画面全体に統一感とリズムを与えています。
このアートポスターは、そのエキゾチックでグラフィカルな美しさが魅力です。寝室や書斎などに飾ると落ち着いたリラックスできる空間を演出できます。色彩は少ないながらも、マティスの強いメッセージ性が感じられる作品です。
第4位:赤いハーモニー

この作品は、マティスが追求した「装飾としての絵画」というテーマを象徴する傑作です。
タイトル通り、画面全体が鮮やかな赤一色で統一されており、壁とテーブルがほとんど区別されていません。マティスは、遠近法や空間の奥行きを表現するという伝統的な絵画のルールを意図的に放棄し、全てを平面化することで、色彩が持つ視覚的な力を最大限に引き出そうとしました。もともとは青色で制作されていたという経緯もあり、マティスが最終的にこの圧倒的な赤を選んだことに、彼の強い意志が感じられます。
このアートポスターの大きな魅力は、赤という強烈な色を使っているにも関わらず、全体として静けさと調和(ハーモニー)を感じさせる点です。中央の女性や窓の風景、テーブルの上の果物といったモチーフが、赤の背景の中で巧みに配置され、視覚的なリズムを生み出しています。
また、青い果物や窓の緑といった補色が、赤の印象をさらに際立たせています。シンプルながらも強烈な印象を残すこの作品は、モダンなリビングやダイニングに飾ることで、部屋全体に温かさと活気をもたらしてくれるでしょう。
第5位:赤のアトリエ

自身のアトリエ内部を描いた作品ですが、壁や床、天井といった空間全体が、濃密な赤色で完全に覆い尽くされています。
「赤いハーモニー」以上に空間の奥行きを排除し、画面全体を平面的な色面として扱っています。しかし、室内に置かれた家具や、描きかけの絵画、置時計といったモチーフは、黒や白、青の線だけで残されており、赤の空間の中でまるで夢の中のように浮遊しているように見えます。これは、マティスが「現実を再現する」という役割を絵画から完全に外し、色彩と線によって独自の調和を作り出すという目的を突き詰めた結果です。
画面のほとんどが赤であるにも関わらず、不思議と圧迫感がなく、幻想的で静謐な雰囲気を醸し出している点が、マティスの色の使い方の「すごさ」です。描きかけの作品や時計といったディテールに目を凝らすと、マティスの創作活動や日常の一部を垣間見ることができます。
このポスターは、シンプルモダンな空間にアートの深みと会話のきっかけを加えたい方に最適です。まるで夢の中のような空間を、あなたの部屋にも再現してみませんか。
第6位:ダンス(Ⅰ)

ロシアの収集家シチューキンからの依頼で制作された、マティスを代表する巨大な装飾画です。
5人の裸の人物が手を取り合って輪になって踊っている、ダイナミックな構図が特徴です。この作品の驚くべき点は、複雑なモチーフをたった3色(赤、緑、青)だけで表現していることです。マティスは、人物の肌を赤(テラコッタ色)、地面を緑、空を青という純粋な色面で塗り分けることで、色彩の純粋性と線の力強さを最大限に引き出しています。
この作品の最大の魅力は、その生命力に満ちた構図と、人物たちが体現する解放感と喜びです。人物の動きは非常にリズミカルで、見る人に強いエネルギーと活力を与えます。人物の表情は描かれていませんが、その躍動感だけで感情が伝わってくるのは、マティスの線と色の表現が極めて優れている証拠です。
赤の人物、緑の地面、青の空というシンプルな組み合わせは、現代のどんな部屋にも取り入れやすく、部屋全体を明るくする力を持っています。広い壁面や廊下など、視線を集めたい場所に飾ることで、日常にリズムと活力をもたらしてくれる一枚です。
第7位:生きる喜び

フォーヴィスム時代に描かれた、マティスの芸術思想が詰まった油彩画です。タイトル通り、人々が自然の中で音楽を奏でたり、踊ったり、くつろいだりしている様子が描かれ、人間の根源的な喜びや幸福感を表現しています。色彩は豊かですが、強烈な補色の対比よりも、全体として穏やかな調和が取れており、絵画全体から静かで満たされた雰囲気が漂っています。人物のデッサンは簡略化され、線と色による純粋な表現へと向かう、マティスの転換点を示す作品でもあります。
見る人に癒やしと安らぎを与えてくれる点が、この作品の大きな魅力です。マティスの作品の中でも特に自然との調和が感じられ、まるで楽園のような雰囲気を醸し出しており、飾ることで部屋がポジティブなムードに包まれます。穏やかなテーマと豊かな色彩は、リラックスしたい寝室や、家族が集まるリビングなどに最適です。このポスターを飾ることで、日々の生活の中に「生きる喜び」を感じる瞬間が増えるでしょう。アート初心者にも、マティスの目指した「安らぎの芸術」がストレートに伝わる一枚です。
第8位:金魚

テーブルの上の金魚鉢と、その中で泳ぐ金魚を描いた静物画ですが、マティスの手にかかると、ただの静物画では終わりません。
この作品の面白さは、マティス独自の複視点(複数の角度からの視点)や空間の歪曲が加えられている点にあります。例えば、テーブルが上から見たように平面的に描かれている一方で、手前の金魚鉢や奥の風景は別の角度から捉えられています。これにより、画面に不思議な奥行きと、装飾的な面白さが生まれています。マティスがモロッコを旅した際に影響を受けた、異国情緒も感じられる作品です。
テーブルの上の静物という日常的なモチーフでありながら、マティス特有の装飾性と空間の面白さが詰まっています。目を引くオレンジ色の金魚が、周囲のグリーンやブルーの中で鮮やかに浮かび上がっており、視覚的なアクセントになります。また、金魚鉢を通して見える世界が、現実とは異なる形で描かれている点も、マティスの遊び心を感じさせます。
比較的飾りやすいサイズや構図のポスターが多く、玄関やキッチンなど、さりげなくマティスのアートを楽しみたい場所におすすめです。日常に彩りとアートな視点を加えてくれる一枚です。
第9位:紫のコートを着た女性

マティスの円熟期に描かれた、豪華絢爛で装飾的な要素が満載の肖像画です。モデルの女性は、そのタイトル通り、大胆な紫色のコートをまとい、エキゾチックな模様の壁紙やカーペットに囲まれて座っています。背景には、縞模様やアラベスク模様といった複雑なパターンが画面いっぱいに描き込まれており、絵画全体がまるで中東の豪華なタペストリーのような華やかさを持っています。
この作品の「すごさ」は、平面的なパターンと立体的な人物の対比にあります。複雑なパターンに囲まれていながらも、中央の女性が持つ穏やかな表情とシンプルなポーズが、画面全体に落ち着きをもたらしています。マティスは、装飾的な要素を単なる背景ではなく、人物と一体となって空間を構成する重要な要素として扱いました。この時期のマティスが追求した、絵画と装飾の融合が最もよく表れている作品の一つです。
このアートポスターは、アール・デコ調の雰囲気があり、エレガントな空間を作りたいときにぴったりです。紫と背景のパターンが醸し出すエキゾチックなムードは、部屋に高級感と個性の両方を与えてくれます。女性が手に持つ小物や、背景の壁紙のディテールに注目すると、マティスの色彩へのこだわりがより深く感じられるでしょう。飾るだけで部屋の格が上がるような、円熟した美しさを誇る一枚です。
第10位:王の悲しみ

ランキングの最後を飾るのは、マティスが晩年、病により筆を握ることが難しくなってから到達した独自の表現方法「切り絵(ペーパーカットアウト)」の技法による傑作です。ベッドの上で制作活動をしていたマティスが、自ら色を塗った紙をハサミで切り抜き、それを貼り合わせて構成しました。この作品は、聖書に登場するダビデ王の悲しみをテーマにしていると言われており、3つの抽象的な人物像と、周囲に配置されたギターや渦巻きのような幾何学的な形が、シンプルながらも深い感情を表現しています。マティス自身が「ハサミで色を直接切り出す」と表現したように、線と色彩が最も純粋な形で融合しています。
シンプルな形と、鮮やかな青・黄・緑の対比が、見る人にモダンで洗練された印象を与えます。特に、マティスの代名詞とも言える明るい「青」のヌードモチーフが効果的に使われています。この作品は、抽象的な構成でありながら、悲しみや静けさといった感情を強く訴えかけてきます。切り絵のアートポスターは、そのフラットでグラフィカルな性質から、特に現代的なインテリアと相性が抜群です。余分なものが削ぎ落とされた、マティスの「純粋な芸術」の到達点とも言える美しさを楽しんでください。
アンリ・マティスとは?
アンリ・マティス(Henri Matisse、1869-1954)は、パブロ・ピカソと並び20世紀の芸術に最も影響を与えたフランスの巨匠です。
彼の人生と経歴を知ることで、なぜマティスのアートポスターがこれほどまでに愛されているのか、その理由が理解できるはずです。
マティスの生い立ち
マティスはもともと画家ではなく、法律を学んだ後、20歳頃に盲腸炎で入院した際に、母親から贈られた画材で絵を描き始めたのがきっかけで画家を志します。
この「偶然の出会い」が、世界的な芸術家を生み出すことになったのです。
マティスの経歴
彼は、伝統的なアカデミズム(古典的な画法)を学んだ後、印象派やポスト印象派の影響を受けます。
そして1905年、強烈な色彩を用いた作品を発表し、「フォーヴィスム(野獣派)」のリーダーとして世に知られるようになりました。生涯にわたって色彩と線の研究を続け、晩年は「切り絵」という新たな表現方法を確立しました。
アンリ・マティス代表作は何がすごい?
では、マティスの代表作がなぜ世界中の人々を魅了し続けているのか、その「すごさ」を3つのポイントに絞って解説します。
- マティスのすごさ①:鮮烈な色彩による表現
- マティスのすごさ②:切り絵による新たな芸術の創造
- マティスのすごさ③:デッサンと構図における才能
マティスのすごさ①:鮮烈な色彩による表現
マティスは「色」を、形や光を再現するためではなく、感情や装飾のために使うことを追求しました。
特に初期の「フォーヴィスム」時代には、「現実の色彩」から解放され、内面から湧き出る「感情の色彩」を使って描くという革新的な表現を行いました。
この自由で鮮烈な色彩感覚こそが、マティス作品の最大の魅力です。
マティスのすごさ②:切り絵による新たな芸術の創造
晩年、病気で筆を握ることが難しくなったマティスは、色を塗った紙をハサミで切って貼り付ける「切り絵(ペーパーカットアウト)」という手法を生み出しました。
この手法は、彼自身が「ハサミで色を直接切り出す」と表現したように、色彩と形態を最も純粋な形で融合させた、アートポスターとしても人気の高い表現です。
マティスのすごさ③:デッサンと構図における才能
マティスの作品は一見シンプルに見えますが、その根底には非常に高いデッサン力があります。
彼は「最小限の線で、最大限の生命感」を表現することを得意としました。また、画面全体を装飾的なパターンで満たす構図は、彼の作品を単なる絵画ではなく、空間を彩る「装飾芸術」へと昇華させています。
これらの素晴らしい芸術作品を日常に取り入れるために、ポスターの品質や選び方のポイントを紹介します。
Artgraph.で見つけるマティスのポスター
マティスの芸術のすごさを知った上で、彼の代表作をポスターとして飾るなら、色彩の再現性と耐久性が非常に重要になります。
Artgraph.では、マティスが追求した鮮やかな「色彩の響き」を忠実に再現できるよう、高品質な印刷技術と厳選した用紙を使用しています。単なるポスターではなく、「飾る芸術作品」としてお楽しみいただけます。
ランキングで気になる作品があった方は、ぜひ商品ページで詳細をご確認ください。フレーム付きのアートポスターや、手軽に飾れるアートパネル(アートキャンバス)もご用意しています。
マティスの代表作で部屋を格上げ|まとめ
今回は、アンリ・マティスの代表作ポスター人気ランキング10選と、彼の芸術的な「すごさ」について解説しました。
マティスの作品は、その時代ごとの表現方法(フォーヴィスム、切り絵など)は違えど、一貫して見る人に「喜び」や「安らぎ」を与えてくれます。
この記事を参考に、あなたのお部屋にぴったりのマティス作品を見つけ、日常を豊かにする芸術作品と暮らしてみてください。Artgraph.が、あなたのポスター選びを全力でサポートいたします。
