Caspar David Friedrich(カスパー ダーヴィト フリードリヒ)
(0点の商品)カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒは、19世紀ドイツ・ロマン主義を代表する画家です。雄大で神秘的な自然風景の中に、人間の精神性や宗教的情感、そして孤独感を投影した作品で知られ、風景画を新たな高みへと引き上げました。
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ 経歴
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1774年9月5日 当時スウェーデン領であった、バルト海沿岸の港町グライフスヴァルトで生まれる。
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1794年 コペンハーゲンの王立美術アカデミーに入学し、4年間学ぶ。
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1798年 当時のドイツ美術の中心地の一つであったドレスデンに移り、終生そこを活動の拠点とする。
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1808年 『山中の十字架(テッチェン祭壇画)』を発表。風景画を祭壇画として描いたことで、伝統をめぐり激しい論争(ランパーハ論争)を巻き起こす。
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1810年 プロイセンの王太子(後のフリードリヒ・ヴィルヘルム4世)が彼の作品を購入したことなどから名声が高まり、ベルリン・アカデミーの会員となる。
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1818年 カロリーネ・ボンマーと結婚。この頃、『雲海の上のさすらい人』など代表作を制作する。
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1825年頃以降 後期ロマン派の台頭や、彼の作風が時代の好みと合わなくなり、次第に世間から忘れられていく。
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1835年 脳卒中で倒れ、制作活動が困難になる。
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1840年5月7日 ドレスデンで貧困と不遇のうちに死去(享年65歳)。
代表作品
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『山中の十字架(テッチェン祭壇画)』(1808年)
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『樫の森の中の修道院』(1809-10年)
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『海辺の僧侶』(1809-10年)
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『雲海の上のさすらい人』(1818年頃)
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『氷の海』(1823-24年)
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『人生の諸段階』(1835年頃)
フリードリヒの芸術の核心は、自然そのものを神の啓示の場と捉え、壮大な風景を通して人間の内面世界を描き出すことにあります。彼の作品に頻繁に登場する、後ろ姿の人物(リュッケンフィグール)は、鑑賞者を絵画空間へといざない、人物が見つめる風景を追体験させる効果を持っています。
霧、夕日、月、廃墟、朽ちた木々といったモチーフは、死、無限、憧憬、儚さといったロマン主義的なテーマを象徴しています。厳格でシンメトリーに近い構図と、静謐で澄み切った光の表現は、画面に宗教的なまでの荘厳さと深い精神性を与えています。生前は高く評価されながらも、死後は長く忘れられていましたが、20世紀初頭にシュルレアリスムや象徴主義の画家たちによって再評価され、今日ではドイツ美術史上最も重要な画家の一人と見なされています。
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