John Gould(ジョン グールド)

ジョン・グールド（1804-1881）は、ロンドンを拠点に活躍した博物学者であり、鳥類学の第一人者として知られています。彼は、庭師としてキャリアをスタートさせ、そこで剥製の技術を学び、鳥類の自然な生息環境について深い知識を得ました。弱冠23歳で、ロンドン動物学会の博物館の学芸員兼剥製師に就任しました。グールド自身は優れたイラストレーターではありませんでしたが、彼の3000点に及ぶ図版の多くは、妻のエリザベスや風変わりな詩人エドワード・リアなど、他の芸術家とのコラボレーションによって生み出されました。

ジョン・グールド 経歴

• 1804年9月14日、イギリスのライム・レジスに生まれる
• 庭師として働き始め、剥製の技術を習得
• 1827年、ロンドン動物学会の博物館の学芸員兼剥製師に就任
• 1830年代から、鳥類学の研究に専念し、世界各地の鳥類を調査・収集
• 1838年から1840年にかけて、オーストラリアに渡り、鳥類の調査と収集を行う
• 多くの鳥類図鑑を出版し、「オーストラリア鳥類学の父」と称される
• 1881年2月3日、ロンドンで死去（享年76歳）

代表作品

• 『ヨーロッパ鳥類図譜』(The Birds of Europe) (1832-1837年)
• 『アジア鳥類図譜』(The Birds of Asia) (1850-1883年)
• 『ハチドリ科鳥類図譜』(A Monograph of the Trochilidae, or Family of Humming-birds) (1849-1861年)
• 『オーストラリアの鳥類』(The Birds of Australia) (1840-1848年)

グールドの画風と業績

グールドは、鳥類学者としての情熱と、美しい鳥類図鑑を制作したいという強い思いから、数多くの芸術家と協力し、緻密で色彩豊かな鳥類図版を生み出しました。彼の図版は、鳥類の形態や生態を正確に捉え、その美しさを余すところなく表現しています。

グールドは、鳥類学の研究に多大な貢献をし、彼の著作は、鳥類分類学の発展に大きな影響を与えました。また、彼の図版は、鳥類愛好家や美術コレクターにも高く評価されています。

グールドは、博物学と芸術を融合させた、19世紀を代表する鳥類学者です。彼の作品は、鳥類の多様性と美しさを現代に伝え、自然保護の重要性を訴えかける役割も果たしています。