Toshusai Sharaku(東洲斎 写楽)
(0点の商品)東洲斎写楽
東洲斎写楽は、江戸時代中期の寛政年間に突如として現れ、わずか10ヶ月の間に傑作を多数発表して姿を消した、謎の浮世絵師です。役者の内面までをも誇張して描き出す、強烈な個性とデフォルメ(誇張表現)に満ちた役者絵で、日本美術史上、他に類を見ない存在感を放っています。
東洲斎写楽 経歴
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正体不明:その正体は長らく不明であり、阿波徳島藩お抱えの能役者・斎藤十郎兵衛であるとする説が最も有力とされていますが、他にも蘭学者・谷文晁、浮世絵師・葛飾北斎など様々な人物が候補として挙げられており、今なお確定していません。
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寛政6年(1794年)5月:版元・蔦屋重三郎のもとで、江戸の芝居小屋で活躍する歌舞伎役者を描いた大首絵(胸から上を描いた肖像画)28点を一挙に発表し、浮世絵界に衝撃的なデビューを飾ります。
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同年7-8月:全身像を中心とした役者絵や相撲絵などを発表。
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同年11月以降:作風がやや穏やかになり、役者の顔のデフォルメが抑えられ、一般的な役者絵に近づいていきます。
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寛政7年(1795年)1月:この時期の作品を最後に、ぷっつりと作品の発表が途絶え、忽然と姿を消します。
(※活動期間が約10ヶ月と極端に短いため、生没年や詳細な経歴は不明です。)
代表作品
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『三代目大谷鬼次の江戸兵衛』
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『市川鰕蔵の竹村定之進』
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『二代目坂東三津五郎の石井源蔵』
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『四代目岩井半四郎の乳人重の井』
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『嵐龍蔵の金貸石部金吉』
写楽の作品の最大の特徴は、役者の容姿を美化して描くのが常識だった当時の役者絵とは一線を画し、その顔のシワや鷲鼻、受け口といった特徴を大胆に誇張し、時には醜ささえも隠さずに描き出した点にあります。このデフォルメは、単なる外見の模写にとどまらず、役者が演じる役柄の性格や、役者本人の内面性までも鋭くえぐり出すことに成功しています。
背景を大胆に省略し、人物の表情やポーズに焦点を絞った構図は、極めてモダンで強烈なインパクトを鑑賞者に与えます。その斬新すぎる作風は、当時の江戸の庶民には必ずしも受け入れられなかったとされますが、後世に再評価され、特にヨーロッパではフィンセント・ファン・ゴッホやアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックといった画家に影響を与えたと言われています。その正体の謎と、彗星のように現れ消えていった劇的な活動期間も相まって、今なお多くの人々を魅了し続けています。
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