Karl Blossfeldt(カール ブロスフェルト)

カール・ブロスフェルトは、20世紀初頭に活躍したドイツの写真家、彫刻家、そして教師です。植物の細部を極端なクローズアップで捉えた写真作品で知られ、その幾何学的な美しさや造形性は、新即物主義の代表的な写真家として高く評価されています。

カール・ブロスフェルト 経歴

1865年6月13日、ドイツ・シュネーベルクに生まれる 1881年から1884年、鉄工所で型鋳造を学ぶ 1890年から1896年、ベルリン王立美術工芸学校で彫刻を学ぶ 1898年からベルリン工芸大学で教鞭を執る傍ら、植物の造形美を写真に収める 1928年、『芸術としての原形 Urformen der Kunst』を出版、国際的な評価を得る 1932年12月9日、ベルリンで死去（享年67歳）

代表作品

写真集『芸術としての原形 Urformen der Kunst』(1928年)

ブロスフェルトの画風と業績

ブロスフェルトの作品は、植物の茎、葉、花、種子などを極端なクローズアップで捉え、その幾何学的な美しさや造形性を際立たせた写真が特徴です。彼は、植物の形態を建築や彫刻の要素と捉え、自然の中に潜む秩序や構造を明らかにしました。

ブロスフェルトは、当初は教育目的で植物写真を撮影していましたが、その芸術性の高さから、写真家としても高い評価を得るようになりました。彼の作品は、新即物主義の代表的な写真として、また、後の芸術運動やデザインにも大きな影響を与えました。

ブロスフェルトの写真は、植物の美しさだけでなく、自然界に潜む秩序や構造をも明らかにし、見る者に新たな視点を与えてくれます。彼の作品は、科学と芸術の融合という点でも、重要な意味を持っています。