ポール・ゴーギャンは、19世紀後半のフランスを代表する画家です。印象派から始まり、原初的な素朴さと色彩の強烈さを追求する画風へと移行していきました。
ポール・ゴーギャン 経歴
- 1848年6月7日、パリに生まれる
- 1884年にモネらの影響を受け、本格的に絵画活動を開始
- 1891年に最初のタヒチ渡航を果たし、原初的素朴さを求める
- 1897年、マルキーズ諸島に移住し晩年を過ごす
- 1903年5月8日、マーキーズ諸島で没(享年54歳)
代表作品
- 『私たちはどこからくるのか、我々は何者か、我々は何処へ行くのか』(Where Do We Come From? What Are We? Where Are We Going?) (1897年)
- 『アリィの女たち』(Two Tahitian Women) (1899年)
- 『亜熱帯のマノア』(Landscape in Le Pouldu) (1889年)
- 『ヴァンゴッホを書いた部屋』(The Painter's Room at Arles) (1888年)
ゴーギャンの画風は、徐々に原始的で素朴な表現へと移行していきました。印象派の影響から出発し、ブルターニュ地方を舞台に平面的な構成と強烈な色使いで風景を描きます。
特にタヒチ渡航後の作品では、大胆な色面の対比と簡略化された形態により、原初的でミステリアスな世界観が作り出されています。代表作「私たちは…」では、様々な人物と自然が絶妙に融合した構成となっています。
ゴーギャンは、文明から離れた場所で原初的芸術の追求を目指しました。様式化され単純化された形態と、強烈な色彩は、その後の画家たちに大きな影響を与えた先駆的な存在でした。