ヨハネス・フェルメールは、17世紀のオランダを代表する内景画家です。小作品ながら、光と影の精緻な描写により、日常の一瞬を見事に切り取った作品で高く評価されています。
ヨハネス・フェルメール 経歴
- 1632年10月31日、デルフトに生まれる
- 1653年にデルフトの聖ルカ画家ギルドに入会
- 1662-63年頃に画家としての成熟期を迎える
- 1675年12月15日、デルフトで没(享年43歳)
代表作品
- 『牛乳を注ぐ女』(The Milkmaid) (1658-1660年頃)
- 『絵描きの技』(The Art of Painting) (1662-1668年頃)
- 『地理学者』(The Geographer) (1668-1669年)
- 『真珠の耳飾りの少女』(Girl with a Pearl Earring) (1665年頃)
フェルメールは生前はあまり評価されませんでしたが、19世紀に入り徐々にその作品の価値が再認識されるようになりました。代表作の多くは、部屋の中での日常的な情景を描いた内景画です。
彼の画風の特徴は、控えめながらも的確な色使い、精緻な光と陰影の表現、そして物語性のある作品構成にあります。作品からは、当時の市民生活の一コマが生き生きと浮かび上がってきます。
フェルメールの作品数は僅か35点ほどと少ないながらも、光と日常性の追求という点で17世紀オランダ絵画を代表する存在となっています。