Ogawa Kazumasa(小川 一真)
明治時代を代表する日本の写真家であり、出版者です。写真撮影技術の向上に貢献しただけでなく、印刷技術にも精通し、写真製版やコロタイプ印刷の導入など、日本の写真文化の発展に大きく寄与しました。
小川一真 経歴
- 1860年9月29日、埼玉県に生まれる。
- 1875年、横浜で写真術を学ぶ。
- 1880年、アメリカに渡り、ボストンで印刷技術を習得。
- 1884年、帰国し、写真スタジオを開設。
- 1889年、コロタイプ印刷の技術を導入し、「日本写真集」を刊行。
- 1929年9月6日、死去(享年68歳)。
代表作品
- 『日本写真集』(Photographs of Japan) (1889年)
- 『美人写真帖』(Album of Beauties) (1890年代)
- 『東京風景写真帖』(Album of Tokyo Landscapes) (1890年代)
- 『日本歴史写真集成』(Collection of Historical Photographs of Japan) (1910年)
小川の写真は、構図の美しさ、光と影の巧みな表現、そして被写体の表情や雰囲気を捉える繊細な感性が特徴です。風景、人物、静物など、幅広いジャンルの写真を撮影し、日本の伝統文化や風俗を記録に残しました。
特に、コロタイプ印刷を用いた「日本写真集」は、当時の日本の風景や文化を鮮明に伝える貴重な資料として高く評価されています。また、「美人写真帖」では、明治時代の女性の美しさを写し取った作品を残しています。
小川は、写真家としての活動だけでなく、写真技術の普及にも尽力しました。写真雑誌の発行や写真学校の設立など、後進の育成にも力を注ぎ、日本の写真界の発展に貢献しました。