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ゴッホ『ひまわり』徹底解説!複数ある理由、種類、鑑賞できる美術館まで

ゴッホ『ひまわり』徹底解説!複数ある理由、種類、鑑賞できる美術館まで

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こんにちは!アートをもっと身近に、がコンセプトのショップ「artgraph.」店長のマツムラです。

フィンセント・ファン・ゴッホの『ひまわり』、燃えるような黄色が印象的で、世界中で愛されていますよね。でも、「有名だけど、実はよく知らない…」「なんで何枚もあるの?」なんて感じていませんか?

この記事を読めば、ゴッホがなぜ『ひまわり』を複数描いたのか、特に有名なアルルで描かれた7点の『ひまわり』それぞれの違いや見どころ、そしてそれらが現在どこで見られるのかがスッキリ分かります。フィンセント・ファン・ゴッホという画家の情熱と、ポスト印象派を代表するこの名画の魅力を、アート初心者の方にも分かりやすく、楽しくお伝えしていきますので、ぜひ最後までお付き合いください!

ゴッホの『ひまわり』とは?基本情報

一般的にゴッホの『ひまわり』として知られているのは、彼が南フランスのアルルに移り住んだ1888年から1889年にかけて制作した、花瓶に生けられたひまわりをモチーフとする7点の油彩画シリーズです(うち1点は第二次世界大戦で焼失)。

ゴッホはアルルに移住する前、パリ時代(1887年)にもひまわりを描いていますが、こちらは切り取られた花がテーブルに置かれている構図が主で、アルル時代の花瓶に生けられたひまわりとは雰囲気が異なります。

アルルで描かれた『ひまわり』は、ゴッホ特有の力強い筆致(インパスト)と鮮やかな色彩、特に「黄色」が際立っており、彼の代表作としてだけでなく、ポスト印象派を象徴する作品群としても高く評価されています。

フィンセント・ファン・ゴッホ作『ひまわり』(ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵)
フィンセント・ファン・ゴッホ『花瓶に挿された十五輪の向日葵』(1888年、ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵) / 画像出典: Wikimedia Commons (Public Domain)

なぜゴッホは『ひまわり』を複数描いたのか?

ゴッホがアルルで『ひまわり』の連作を手がけた主な理由は、敬愛する画家ポール・ゴーギャンとの共同生活のために借りた「黄色い家」の室内装飾のためでした。

彼はゴーギャンを迎えるにあたり、家の壁を明るく飾りたいと考え、特にひまわりをモチーフに選びました。ゴッホにとってひまわりは、太陽、光、そして南フランス(アルル)の象徴であり、友情や感謝の気持ちを表す特別な花だったのです。

彼はゴーギャンに宛てた手紙の中で、「ひまわりで壁一面を飾る計画だ」と意気込みを語っており、短期間に集中して複数の『ひまわり』を描き上げました。この連作は、ゴーギャンを歓迎するための「黄色と青のシンフォニー(交響曲)」の一部となるはずでした。

ポイント:『ひまわり』連作は、ゴーギャンとの共同生活への期待と、南フランスの太陽への憧憬から生まれた、ゴッホの情熱の結晶だったのです。

代表的な『ひまわり』作品とその特徴

アルルで描かれた花瓶の『ひまわり』は、現存するもので6点、焼失した1点を含めると合計7点存在したとされています。それぞれ少しずつ構成や色合いが異なり、個性を持っています。ここでは特に有名な3点をご紹介します。

ミュンヘン・ノイエ・ピナコテーク版(3番目の作品)


フィンセント・ファン・ゴッホ『花瓶に挿された十二輪の向日葵』(1888年、ミュンヘン・ノイエ・ピナコテーク所蔵) / 画像出典: Wikimedia Commons (Public Domain)

作者: フィンセント・ファン・ゴッホ
制作年: 1888年8月
所蔵: ノイエ・ピナコテーク(ドイツ・ミュンヘン)

アルル時代の『ひまわり』連作の中でも初期の作品とされています。12本のひまわりが描かれており、後の作品に比べるとやや落ち着いた色調ですが、生命力あふれるひまわりの姿が捉えられています。テーブルと花瓶の描写も特徴的です。

ロンドン・ナショナル・ギャラリー版(4番目の作品)

フィンセント・ファン・ゴッホ作『ひまわり』(ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵)
フィンセント・ファン・ゴッホ『花瓶に挿された十五輪の向日葵』(1888年、ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵) / 画像出典: Wikimedia Commons (Public Domain)

作者: フィンセント・ファン・ゴッホ
制作年: 1888年8月
所蔵: ナショナル・ギャラリー(イギリス・ロンドン)

おそらく最も有名で、多くの人が「ゴッホのひまわり」として思い浮かべるのがこの作品でしょう。15輪のひまわりが明るい黄色の背景に描かれ、花びらや中心部の質感が力強い筆致で表現されています。ゴッホ自身もこの作品を気に入っており、後にゴーギャンとの関係が悪化した際、この絵の所有権を主張したとも言われています。

SOMPO美術館(東京)版(焼失作の次に描かれた5番目の作品)


フィンセント・ファン・ゴッホ『花瓶に挿された十五輪の向日葵』(1889年1月、SOMPO美術館所蔵) / 画像出典: Wikimedia Commons (Public Domain)

作者: フィンセント・ファン・ゴッホ
制作年: 1889年1月
所蔵: SOMPO美術館(日本・東京)

日本で唯一常設展示されているゴッホの『ひまわり』です。1987年に当時の安田火災海上保険(現・損害保険ジャパン)が約53億円(当時のレート)で購入し、大きな話題となりました。構図はロンドン版と非常によく似ていますが、こちらはロンドン版を元にゴッホ自身が描いた「繰り返し(レプリカ)」とされています。色合いや筆致に微妙な違いが見られます。

その他の『ひまわり』

上記以外にも、アムステルダムのゴッホ美術館(1889年制作のレプリカ)、アメリカのフィラデルフィア美術館(1889年制作のレプリカ)などに『ひまわり』が所蔵されています。また、第二次世界大戦中の1945年、芦屋市にあった個人所蔵の『ひまわり』(6番目の作品、1888年12月制作)は、残念ながら空襲により焼失してしまいました。これはゴッホがゴーギャンに贈るために描いたとされ、背景の色などが異なる特徴的な作品だったと言われています。

ゴッホにとって『ひまわり』が意味するもの

ゴッホにとって『ひまわり』は単なる花の絵ではなく、特別な意味を持つモチーフでした。

「黄色」への特別な思い

ゴッホは黄色という色に特別な価値を見出していました。彼にとって黄色は、太陽の光、生命力、希望、そして彼が憧れた南フランス(アルル)の明るさを象徴する色でした。『ひまわり』の連作は、まさにその「黄色」を追求した作品群と言えます。彼は様々なトーンの黄色を使い分け、ひまわりの持つエネルギッシュな生命力を表現しようとしました。

ゴーギャンとの共同生活への期待

前述の通り、『ひまわり』はゴーギャンとの共同生活を夢見て「黄色い家」を飾るために描かれました。ひまわりは、ゴーギャンを歓迎し、共に芸術活動を行うことへの熱い期待と友情の象徴でした。しかし、残念ながら二人の共同生活はわずか2ヶ月で破綻してしまいます。その後のゴッホの人生を考えると、『ひまわり』に込められた希望の輝きは、より一層切なく、観る者の心に響きます。

画家としての自己表現

『ひまわり』には、ゴッホ独自の画風が確立されていることが見て取れます。絵の具を厚く塗り重ねる「インパスト」技法による力強い筆致、大胆な色彩表現、そして対象の内面にある生命力まで描き出そうとする情熱的なアプローチは、ポスト印象派の画家としてのゴッホの特徴をよく表しています。

『ひまわり』はどこで見られる?

ゴッホの『ひまわり』は、世界各地の美術館に所蔵されています。主な所蔵先は以下の通りです。

  • ノイエ・ピナコテーク(ドイツ・ミュンヘン):『花瓶に挿された十二輪の向日葵』(1888年)
  • ナショナル・ギャラリー(イギリス・ロンドン):『花瓶に挿された十五輪の向日葵』(1888年)
  • SOMPO美術館(日本・東京):『花瓶に挿された十五輪の向日葵』(1889年)
  • ゴッホ美術館(オランダ・アムステルダム):『花瓶に挿された十五輪の向日葵』(1889年、ロンドン版のレプリカ)
  • フィラデルフィア美術館(アメリカ・フィラデルフィア):『花瓶に挿された十二輪の向日葵』(1889年、ミュンヘン版のレプリカ)

注意: 美術館の展示内容は変更されることがあります。訪問前に必ず各美術館の公式サイトで最新情報をご確認ください。

ゴッホ『ひまわり』をお部屋のアートに

ゴッホの『ひまわり』の魅力に触れて、お部屋にもアートを取り入れたくなった方もいるのではないでしょうか? あの燃えるような黄色と生命力あふれる姿は、空間を明るく、エネルギッシュにしてくれますよね。

artgraph.では、ゴッホ作品を含む様々なアートポスター/アートパネルをご用意しています。ゴッホの『ひまわり』のように、あなたのお部屋の雰囲気をぐっと高めてくれる一枚がきっと見つかるはずです。

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