Saverio Manetti(サヴェリオ マネッティ)

サヴェリオ・マネッティ（1723-1785）は、イタリアの医師、植物学者、そして鳥類学者でした。彼は、鳥類学に関する論文や、鳥の自然史をまとめた著書『Ornithologia methodice digesta』（鳥類の体系的な分類）を著しました。彼の作品には、エキゾチックな鳥たちを描いた美しい銅版画が多数含まれており、これらの図版は、鳥類学の研究だけでなく、芸術作品としても高い評価を得ています。

サヴェリオ・マネッティ 経歴

• 1723年11月12日、イタリアのフィレンツェに生まれる。
• ピサ大学で医学と植物学を学び、1745年に医学博士号を取得。
• フィレンツェに戻り、医師として活躍する傍ら、植物学と鳥類学の研究に打ち込む。
• 1749年から1782年まで、フィレンツェ植物園の管理者を務める。
• 1767年、ロンドン王立協会の会員に選出される。
• 1776年、『Ornithologia methodice digesta』（鳥類の体系的な分類）を出版。
• 1785年11月2日、フィレンツェで死去（享年62歳）。

代表作品

• 『Ornithologia methodice digesta』（鳥類の体系的な分類）(1776年)

マネッティの画風と業績

マネッティの鳥類図鑑『Ornithologia methodice digesta』は、600点を超える手彩色銅版画を収録した、18世紀における鳥類学の金字塔と言える作品です。これらの図版は、ロレンツォ・ロレンツィとヴィオランテ・ヴァンニによって制作され、鳥類の形態、色彩、生態などを緻密かつ美しく描写しています。

マネッティは、医師、植物学者としての知識と経験を活かし、鳥類の分類や生態に関する詳細な解説を執筆しました。彼の科学的な視点と芸術家たちの卓越した技術が融合した『Ornithologia methodice digesta』は、鳥類学の発展に大きく貢献しました。

マネッティは、鳥類学の研究だけでなく、植物学の分野でも活躍し、植物の分類や栽培に関する論文も発表しています。彼は、自然科学への情熱と探究心にあふれた学者であり、その業績は、現代の私たちにも多くの示唆を与えてくれます。